『今すぐ見つけに行きたくなる ヤドカリ探索図鑑』
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Contents
ヤドカリ図鑑を出版します
学生時代から『ヤドカリのグラビア』シリーズを作っていたり、このHPでヤドカリ図鑑を公開したり、SNSに写真や動画を投稿したり、そういうことが実を結んでこのたび図鑑を出版します。
「実際に見つけにいける」というのがコンセプトの図鑑です。タイトルの『ヤドカリ探索図鑑』はそういった意味を込めました。
この1年くらい、同人誌『海洋生物観測所』シリーズを作りつつ、『海のあかちゃん』とこの図鑑を執筆していました。これからは時間ができそうなので、このブログやYouTubeライブ配信も再開できたらと思います!
図鑑の内容
丸善ジュンク堂さんがわかりやすい概要と目次を公開していますので、そちらも併せてどうぞ。
【1章: ヤドカリ入門】
ヤドカリ類の分類、近縁種、形態、食性、繁殖生態、ヤドカリのあかちゃんが育っていく過程など。知られざるヤドカリの魅力を徹底解説しています。 『ヤドカリのグラビア』のマジメな部分を深めたのを想像したらわかりやすいかと思います。

【2章: 図鑑】
本書のメインページ。日本の沿岸でよく見られるヤドカリたちを掲載しました。
■筆者の経験をもとに海でよく見かける順に掲載
■「貝殻に入った姿」「脱いだ姿」の大きな写真
■見分けるポイントや似ている種を徹底解説
といった工夫から、実際に海で見つけたヤドカリを調べやすい仕様になってます!
※もし海でわからないヤドカリを見つけたらSNSでDM送ってもらえたら、手が空いているときに答えられるかもしれません。
ちなみに、標準和名が提唱されていなかったヤドカリ3種に新称を提唱しました。海で見つけたら呼んでもらえたら嬉しいです。

【3章:海で採集】 【4章:自宅でヤド活】
3章では、海遊び初心者でもヤドカリを見つけられるように、採集に必要な情報を掲載しました。
文献や経験を踏まえて、私なりの採集地の決め方を紹介しています。
併せて、必須級の道具、あったら便利な道具、自作したら便利な道具を紹介しています。
よく私は「磯遊びはいいぞ」とは言っていますが、命にかかわることも起こりうる趣味ですので、危険生物や現地での注意点なども丁寧に書きました。事前にチェックして、事件・事故を起こさないようにしましょう。

4章では、自宅でできる飼育・観察、撮影や標本づくりについて、文献だけでなく私の実体験をふまえてにすぐ実践できるよう解説しています。海生ヤドカリを飼育したい、顕微鏡で観察したい、標本を作りたいといったヤドカリの世界へ踏みこむ方への手助けになりますように。
【5章: ヤドカリを学ぶ】
7名の専門家に寄稿していただきました!
最先端をゆく研究者によるヤドカリの繁殖や行動の知見、新種の発見、水族館スタッフによる活動の裏話など……
ヤドカリの奥深い世界を多角的に掘り下げていて、読み物としても楽しめるのではないかと思います。
【各タイトル】
・繁殖生態にも戦略あり ホンヤドカリ属の多様な生き方
・ヤドカリのオスたちの闘いを見つめる
・まだまだ新種が見つかる ヤドカリ類の多様性を探る
・不思議な関係 ヤドカリと共生する生き物たち
・天然記念物なのに飼育できる? 陸に棲むヤドカリ類の飼育研究
・深海性ヤドカリを展示する~沖縄美ら海水族館の場合~
・知られざる 甲殻類展示の舞台裏
その他の要素
さらにこの図鑑には……
■ヤドカリや海の生物に関連するコラムが17個
■玄人向けの「もっと知りたい」コーナー
■ヤドカリに関する素朴な疑問Q&A
などを掲載して、かゆいところに手が届いていると思います。
基本的には小学生から大人までを対象としており、ヤドカリだけでなく、海の生物が好きなあらゆる年代の方に楽しんでいただける本を目指しました!
【監修】
監修の大澤先生は、ヤドカリも裸で逃げ出すほどの世界的なスーパーつよつよ研究者です。
私のポンコツさが完全にカバーされていますのでご安心ください。
イラストレーター
本書に登場する可愛くも種の特徴をとらえたヤドカリイラストは、サイエンスイラストレーターである田中花音さんに描いていただきました。
※あの「日本産ヘビ類のおちんちんクリアファイル」の作者様です。
版元
図鑑の出版は、獣医学・自然科学・水産分野に強い出版社、緑書房様より!
獣医師資格を持つ編集者さんが多く在籍しているのも特徴です。水産業界では有名な『養殖ビジネス』の版元でもあります。 ぜひ他の本もチェックしてみてください!
最後に
ヤドカリ類の最新情報や、濃密な内容が216ページに詰まってるので2700円+税とちょっとお高めです。
ただ現在、本屋さんで手軽に入手できるヤドカリ図鑑の中では一番詳しい本だと思います。
そこで、無料で図鑑を読むライフハックなのですがが、お近くの図書館で蔵書希望を出したらおそらく配架されると思います。大学図書館でも同じなので、とくに生物系学部の学生さんはどうぞよろしくお願いします!
この図鑑が、長く愛されるヤドカリ本になればいいなと思います。


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